№206 石山三四郎(小寸こけし) [蔵王高湯系]
故阿部平四郎工人が創作した「どんころこけし」とよく似たものですが、平四郎工人のこけしは昭和44年に天江コレクションの蔵品をヒントに制作され「どんころこけし」と名付けられました。しかし、この三四郎こけしはそれよりもだいぶ前、昭和17~18年頃に制作されたものです。ずんぐりむっくりの姿形は観る者の心を和ませてくれます。
№204 石山三四郎(小寸こけし) [蔵王高湯系]
№196 石沢角四郎?作(豆こけし) [蔵王高湯系]
№189 秋山慶一郎作(豆こけし) [蔵王高湯系]
秋山慶一郎作の豆こけし、制作年は昭和18年前後?と思われる。上を見つめて何かを訴えかける、瞳からは松三郎のえじこに描かれる顔の表情とは、似ている様でどこか違う。寂しげでもあり、きかん気の様にも見える、表情からは、慶一郎の心情が表現される。
鳴子系こけしの最近作にも、この様なスタイルを表現したこけしが見られるが、その先駆けともいえる慶一郎の豆こけしは、簡素な重ね菊の胴模様と共に、愛おしくてならない伝統こけしである。
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