№189 秋山慶一郎作(豆こけし) [蔵王高湯系]
秋山慶一郎作の豆こけし、制作年は昭和18年前後?と思われる。上を見つめて何かを訴えかける、瞳からは松三郎のえじこに描かれる顔の表情とは、似ている様でどこか違う。寂しげでもあり、きかん気の様にも見える、表情からは、慶一郎の心情が表現される。
鳴子系こけしの最近作にも、この様なスタイルを表現したこけしが見られるが、その先駆けともいえる慶一郎の豆こけしは、簡素な重ね菊の胴模様と共に、愛おしくてならない伝統こけしである。
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