№190 長谷川清一作(豆こけし) [鳴子系]
長谷川清一作の豆こけし。なんと小さく、なんて可愛らしいのか、言葉が見つからない。たくさんの豆こけしを観てきたが、この作品と出合えて本当に良かった。
この作品と出合えるまでに40数年かかってしまったが、それでも待っていて(伝統こけしの収集を続けていて。)良かったと心から思う。
これこそ、箱根の御芥子人形の再来と云える作品である。私は箱根の御芥子人形こそ、伝統こけしのルーツであり、東北地方に蒔かれた伝統こけしの「種」であると考えている。
江戸時代末期、東北地方の木地師が、上方見物の途中で観た(買った?)箱根湯本のお土産品の中に、御芥子人形があり、旅する木地師の目にとまった小さな木地挽きの御芥子人形、それをヒントに東北地方の温泉場(土湯、作並、遠刈田、鳴子)で発生(発芽=創作)したのが、今に伝わる伝統こけしの祖系になったものと考ている。
私には、この清一こけしこそ、江戸時代の御芥子人形を彷彿させるものであるが、いつかきっと、その内に箱根湯本の御芥子人形が発見出来て、その事が証明される時が来るものと信じている。
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